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新卒採用計画

“AISAS理論”の新卒採用活動計画づくり

AISASって・・・?? 既にご存知の方も多いと思いますが、この考え方を理解し、採用活動に置き換えて考えることが、これからの採用活動を成功へ導く重要な要素になっていくと考えています。今回はAISASを使った新卒採用活動のポイントをご紹介します。

内定出しの前に
AISASという考え方は多少古いキーワードですが今でも重要なマーケティング理論

AIDMA

かつて主流だったAIDMA(アイドマ)とは?

AISASを理解するためには、比較対象としてAIDMAを理解する必要があります。これは消費者の行動プロセスを表した基本的な考え方としてとても有名なもので、プロセスは下記の図のようになります。

A
Attention
注目・認知

テレビ
雑誌
その他広告

I
Interest
興味・理解

興味を持つ
あこがれる

D
Desire
欲求

知りたい
ほしい

M
Memory
記憶

記憶させる
覚えさせる

A
Action
行動

購入
契約

人材採用活動の置き換えると

就職サイト
就職イベント

興味を持つ
あこがれる

知りたい
ほしい

記憶させる
覚えさせる

エントリー
応募

広告費用を
増加させると

エントリ数・応募数は ⇒

増加する

これは、消費者が商品・サービスを購入するまでのプロセスを概念的にあらわしたものです。

AIDMAの場合、「Attention」(注意喚起) が特に重要であり、ここを強化することが、最終的に「Action」(行動)へ繋がる確率が高くなるということをあらわしています。広告を強化し認知をアップさせることが重要だということです。確かに、インターネットが未発達の頃、テレビやラジオ、新聞、雑誌が与える影響度は高く、情報はこういったメディアからしか入手できませんでした。

新卒採用においても、この考え方が重要とされており、「母集団確保が採用成功の要」といった言葉があるように、自社を認知する人数を多く集めることが採用成功の近道であると考えられていました。

AISAS

AISASの流れを知る

AISASも「Attention」(注意喚起)、「Interest」(興味喚起)までは、AIDMAとほぼ同様に考えますが、「Attention」の入り口の多様化とその後の「Search」(検索)が大きなポイントです。

A
Attention
注目・認知

テレビ・雑誌
ネット・動画
その他広告

I
Interest
興味・理解

興味を持つ
あこがれる

S
Search
検索

検索する
情報収集
詳しく知る

A
Action
行動

購入
契約
登録

S
Share
情報共有

掲示板
SNS
書き込み

人材採用活動の置き換えると

就職サイト
口コミサイト
企業サイト
SNS

興味を持つ
あこがれる

検索する
情報収集
確認する

更に調べる
エントリーする
説明会を見る
応募する
入社する

掲示板に書く
SNSに書く
口コミで伝える

検索して情報収集した結果、次の行動へ進むかどうかが決まる

広告費用を増加しても、検索結果の情報にネガティブな情報を見つければ、行動はそこで止まる。また、判断するための情報が少ない場合も判断ができずに行動が止まる可能性が高い。

みなさんも、何か興味を持った場合、まずはインターネットで検索するのではないでしょうか?

興味を持ったことを更に詳しく確認したいという欲求と、同時に真偽はどうなのかとか、評判はどの程度なのかを確認するプロセスを無自覚に行っていませんか?検索の結果、ある程度納得する内容であれば、「Action」(行動)へ繋がるわけです。

これらの行動を見ると、最終的な判断を慎重に考える傾向が強まっており、「失敗したくない」「騙されたくない」といった心理を根底に強く持っていることを感じます。更に、次のプロセスである「Share」(情報共有)へ進む傾向が強いのも特徴で、「Share」された情報が新たな人たちの「Attention」や「Search」の対象になるといった流れになります。

新卒採用活動においてもこの考え方が重要

トリプルメディ

強化すべきは、自社のホームページなどの自社メディアとソーシャルメディアの活用です。概念的には、「トリプルメディア」という言葉で説明するのがわかりやすいと思います。学生が使う「検索」や「SNS」などインターネット上の様々な情報を効率的に伝えるためには、3つのメディアの併用が望ましい時代です。

広告メディア=Paid Media

いわゆる広告メディアになります。採用活動の場合、就職サイトが代表的なペイドメディアになります。また、合同説明会やインターンイベント等もこのグループになります。

自社メディア=Owned Media

自社が所有しているメディアになります。自社のWebサイト、エントリー者へ送信するメールマガジンなどが代表です。パンフレットやリーフレットも自社メディアです。

ソーシャルメディア=Earned Media

記事で取り上げられた内容やSNS・掲示板に記載された情報、RT、シェアされたといったことが含まれます。

下記の図はその内容を概念的に表現したものです。3つのメディアがあり、学生は様々な入り口から入るということです。この時重要なのは、下記の円の中にある赤色の矢印の向きです。WEBサイトへのリンクの設置をイメージすると良いでしょう。基本的には「広告メディア」からは「自社メディア」「ソーシャルメディア」へ誘導する流れを作り、「ソーシャルメディア」と「自社メディア」は相互に行き来する構造にするのがポイントです。

Search 検索

「Search」(検索)~「Action」(行動)が動機付けのポイント

「Attention」~「Interest」で興味を持った学生は、必ずと言って良いほど「Search」(検索)を行います。

ここでどのような情報が「検索結果」に表示されるかがとても重要になります。

興味を持って、検索している学生は「対象企業の情報を求めている」ということです。このタイミングが企業の情報を伝えるには最適なタイミングなのです。学生によっては、2度3度と検索を繰り返しますので、3つのメディアそれぞれに最適な情報を公開することが必要になります。

中でも中堅・中小企業や知名度の低い企業などの場合、ここに力点を置くことが「企業の採用力」を向上させるためにも重要になります。

応募の流れが変わる

興味を持った学生が、検索からそのまま応募へ

「プレエントリーの受付 ⇒ 会社説明会の予約 ⇒ 会社説明会参加」

これは、学生が行う会社説明会までの一般的なプロセスです。皆さんはこの流れをどのように感じますか?

著名なアーチストのコンサートであれば、このプロセスも仕方がないと思いますが。今は、インターネットで注文当日に自宅にモノが届く時代です。興味を持ってから、その会社を知るための会社説明会が数日~数週間先というプロセスは遅すぎると思いませんか。

学生は、待っている間にも様々な企業研究を行っており、その瞬間に興味を持っていたとしても、数時間後には興味が無くなることもよくあることです。これまでの古い流れを踏襲できるのは著名なアーティストである「一部の有名人気企業」に限られるということです。

中堅・中小企業が行うべき手法は、興味を持った学生がいれば、速やかに速やかに会社説明会へ参加できるように準備することです。ここで効果的なのが「WEB会社説明会」という手法です。

web会社説明会の活用

予約不要で24H視聴可能なWEB会社説明会オンデマンド

中堅・中小企業の新卒採用活動においては予約不要のオンデマンド形式が好ましい方法になると考えます。この形式であれば、興味を持ち、検索している時に会社説明会に参加できます。すぐにその場で参加できる環境が用意できるのです。会社説明会の日程や会場を気にすることなく学生にとっても企業にとってもフェアで効果的な採用活動が可能になります。

新卒採用プロセスの見直し

AIDMA時代の採用プロセス

就職サイト

就職イベント

エントリー




母集団

会社説明会




応募者確保

応募




応募

面接




選考

内定




内定付与

就職サイト

就職イベント

エントリー 母集団

会社説明会 応募者確保

応募 応募

面接 選考

内定 内定付与

AISAS時代の採用プロセス

就職サイト

就職イベント

インターンシップ

検索する
情報を詳しく調べる





WEB会社説明会

情報を確認して
次の行動へ進むかどうかを判断する

応募









応募

面接









選考

内定









内定付与

就職サイト

就職イベント

インターンシップ

検索する
情報を詳しく調べる

WEB会社説明会

情報を確認して
次の行動へ進むかどうかを判断する

応募

面接

内定

AISASの変化を捉えるとこれからの新卒採用活動のステップは変化します

前半の広報~応募までの流れはこれまでの就職サイト中心から、自社メディアとソーシャルメディアを意識的に活用することが重要になります。また、WEB会社説明会を自社メディアの中に取り込み、興味を持った学生が自由に視聴・参加できる環境づくりが中堅・中小企業の新卒採用においては重要になってきます。これまでの、プレエントリー(母集団)やリアル会社説明会の価値は低下し学生の利用度も減っていくと予測できます。

大切なのは、興味を持った時に検索しながら求める情報を的確に提供することです。同時に、自社でコントロールしきれないソーシャル情報への影響も配慮し、フェアな採用活動を進めていくことが求められます。母集団確保を叫んでいた過去の手法から脱却し、互いに相互理解を深めるための手法が重要になっていくでしょう。

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