主要記事初めての新卒採用実務新卒採用実務のヒント新卒採用計画立案方法

Recruiting basic 新卒採用活動の工夫で、競合相手に勝つ方法

新卒採用計画立案のためのベーシックな考え方についてまとめています。初めて新卒採用活動を計画される方など初心者対象の内容でになっています。ぜひご利用ください。

STEP1:採用環境の把握

景気の変動や採用ルールの変更が大きな要素です。2016年卒採用においては、経団連によるスケジュール変更が行われましたので大きな変化があったといえます。この環境変化が自社の採用にとってプラスなのか、マイナスなのかを考えることが大切です。マイナスであるならば、前年とは異なる取り組みや対策が必要になると考えられます。

STEP2:採用目標の設定

本ページの下部でも説明していますが、採用目標は採用人数と採用の質(人材)の掛け算で決まります。特に質についてしっかりと議論し決定することが重要です。例えば、学部学科不問で採用を行う場合と、工学部電気系専攻学生に限定して採用を行う場合では質が異なり、難易度は大きく違います。自社が求める人材の質をしっかりと決めることがスタートだと言えます。

STEP3:採用力の改善・見直し

採用力とは「企業力×労働条件処遇×採用活動」となります。現時点の自社の採用力がどの程度なのかを冷静に判断して、最強環境、採用目標とのバランスの中で改善・、見直しが必要になります。

自社の「採用力」はどの程度あるのか?

「採用力」という言葉は、採用に関わるみなさんであれば一度は耳にしたことはあると思います。しかし、自社の「採用力」はどの程度あるのかを考えたことはあるでしょうか。このことを考え始めると、意外とまとめることが難しいことに気づきます。そこで、まずは「採用力」について詳しく説明をしていきます。

「採用力」は、『企業力』、『労働条件待遇』、『採用活動』の3つに分類

『企業力』とは、企業そのものが持っている力

企業規模やブランドイメージ、属している業界や扱っている商品・サービスなどが含まれます

『労働条件待遇』とは募集条件に関するもの

『採用活動』は、採用広報と採用実務の2つの項目に分解

採用広報とは、どのようなメッセージを、いつ、どんなツールで、どの程度伝えるかということです。そして、採用実務は言葉の通り、採用に関わるすべての実務行動を指しています

このように考えると、自社の「採用力」はどの程度あるのか、少しはイメージしやすくなったのではないでしょうか。

『採用活動』の工夫で、『企業力』が強い競合が相手でも勝つことができます

採用活動を成功させるためには、「採用力」を強くすることがポイントになります。そのためには、この3つの要素を同時に強くすることができれば一番良い状態を実現できます。しかし、採用を行っている期間内で「強化できる事」と、「強化できない事」が実際にはありますので、そこを分けて考えることが必要になってきます。

『企業力』を短期的に強化しようと考えても、なかなかうまくはいかないもの

例えば、従業員数をいきなり5倍にしようとしてもそう簡単な話ではありません。また、ブランドイメージを変えようとしても短期的には限界があるでしょう。『企業力』の強化は、中長期の視点で取組んでいくことが大切になります。このように、強化しようと考えると時間のかかる『企業力』ですが、弱まる時は一瞬です。企業が不祥事を起こした場合などが代表的なケースになります。これまで大切に、長い時間をかけて創り上げた「企業力」が、見るも無残になるケースもあるのです。

『労働条件待遇』は、どちらかと言えば中小企業にとっては強化しやすい要素

例えば、給与体系や休日休暇などの人事制度を改定する場合、小さな組織であれば、経営者の判断でスピーディーに変更することもできるはずです。一方で、大きな組織の場合は、経営者が意思決定を下した場合でも、運用に至るまでには、相当な時間を要するものです。関係する部署や組織の調整を行い、運用開始に至るまでには、どんなに早くても2年程度の期間が必要となります。

『採用活動』は、人事採用担当者の中で最も自由度が高く、企画設計できる領域

そして、実際に行動したことが、結果にダイレクトに反応する分野でもあります。例えば、採用競合の企業と比較して、学生との対応時間を増やし、コミュニケーションを深めることができれば、例年よりも内定辞退を抑制できる可能性が高まります。また、採用広報のコンセプトを新しくすることで、採用広告は変わり、反応する学生の質も変化していきます。このように、「採用力」を強くするためには、『採用活動』においての創意工夫が重要になり、この努力次第では、自社と比較して『企業力』が非常にある採用競合にも、勝つことは十分に可能なのです。

採用目標の設定は、“人材の質”のタイプを明確化すること

「採用目標」とは、どのような人材を何名採用するかという企業側が設定する目標

採用目標は、“人材の質”と“量”(人数)に分解することができ、“人材の質”は、スペックとタイプに分けて考えることができます。スペックとタイプについての違いは下記を参照してください。

スペック:定量的に違いを判断できる事柄

新卒採用者のスペック項目は、学歴(博士・修士・学部)、専攻(電気・機械・情報・経済・文学・・・・etc)、選考試験の結果などが主なものになります。(※社会人採用の場合は、職種経験や業界経験の有無や担った期間、資格などもスペック項目になります。)

タイプ:定性的な事柄

タイプ項目は、志向や価値観と能力に関することが中心になりますので、抽象的な表現になることが多くなります。

例えば、「コミュニケーション力」「論理的な思考力」「大胆な発想力」など、様々な言葉で表現することができます。“人材の量”(人数)は企業によってその算出方法は異なりますが、ある程度決めることができれば、大きな問題ではありません。また、スペックについては、新卒採用の場合、限定された項目になりますので、決めやすいといえます。しかし、タイプは決めにくい場合がほとんどです。抽象的な表現になる場合が多く、決めた場合でも実際に運用できないケースが多くあります。タイプが決まれば、採用目標が決まった言っても過言ではありません。

最後に採用計画を検証しましょう

「採用環境」の変化はある程度仮説を立てながらになりますが、「採用目標」の設定と「採用力」の強化については、自社内で議論を重ねるテーマになります。そして良い採用計画をまとめるためには、バランスを考えることが重要になります。採用計画がまとまった段階で、ぜひ内容を検証してみてください。「採用力」の要である「採用活動」の詳細をすべて実行した場合、「採用目標」を達成することができるかどうかという点が検証ポイントになります。達成するイメージが十分にもてれば、良い新卒採用計画ができた証です。