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新卒採用計画づくり

新卒採用総括 データで見る19卒学生動向の変化と特徴

 19卒新卒採用は「18卒に比べより厳しくなった」と実感している企業様が多いのではないでしょうか。今回は、主に就職みらい研究所(リクルート)が発行する「就職プロセス調査」データ元に数字で見るマーケットの変化を整理していきます。

学生の動向データをしっかりとみて変化への対応が新卒採用成功の近道

従業員1000人未満企業の求人倍率3.97倍

 新卒採用市場の難易度を見る指標として代表的な大卒求人倍率(株式会社リクルート ワークス研究所発表)によれば、2019年3月卒においては、「1.88倍」となっています。7年連続の上昇ということで採用市場の厳しさを感じますが、企業の従業員数規模によってもその差が大きくなっています。

従業員数1000名未満

3.97倍

従業員数1000名以上

0.7倍

 従業員数1000名未満の企業の場合、3.97倍になりますので一人の学生に対して3.97社の求人があることになります。一方で従業員数1000名以上の企業においては、0.7倍ということで学生を選ぶことができる状態になっています。

就職活動のピークは4月から3月へ

 就職活動を行っている学生の割合を月別に調査したデータによれば、過去2年間のピークとなる月は4月でした。しかし、2019年卒においては、わずかながら3月の数字(95.8%)が4月(94.7%)を上回る結果になっています。また、5月の数字(87.5%)は過去2年を大きく下回る結果になっており、3月をピークに就職活動を終了している学生が増加傾向にあると言えます。

就職志望者における就職活動率3カ年推移

出典:就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019・2018

 就職活動を行っている学生の割合を月別に調査したデータによれば、過去2年間のピークとなる月は4月でした。しかし、2019年卒においては、わずかながら3月の数字(95.8%)が4月(94.7%)を上回る結果になっています。また、5月の数字(87.5%)は過去2年を大きく下回る結果になっており、3月をピークに就職活動を終了している学生が増加傾向にあると言えます。

総エントリー数は前年比27%減

企業研究のためのエントリーをしなくなってきた

総エントリー数の3月~6月の推移 3カ年推計値

エントリー率とエントリー社数の推移

リクルートワークス研究所発行の求人倍率データで記載している「民間企業就職規希望者数」をベースに、就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019・2018の「就職活動率」と「企業にエントリー(資料・情報の請求)をした_平均社数」データより弊社にて算出した総エントリー数推計値

 採用活動を実施する企業にとって大きな指標であったエントリー者数がこの数年激減しています。前年との比較でも3月~6月の4カ月合計推計値は、前年比27%の減少。また、17年卒データとの比較では、39.8%減少となっており2年間で約4割減少したことになります。月別に見ると4月以降の減少幅が大きく、前年比で4割~5割減少となっています。

 インターンシップによる影響もありますが、学生にとって「エントリー」を行う価値が変わってきたことを意味しています。

合同説明会・イベント参加は前年比18%減

就職サイト会社などが開催する合同説明会・イベント参加は前年比18%減 4月以降の減少幅が大きい

合同会社説明会・セミナー参加総回数の3月~6月の推移 3カ年推計値

合同説明会参加率・参加回数の推移

リクルートワークス研究所発行の求人倍率データで記載している「民間企業就職規希望者数」をベースに、就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019・2018の「就職活動率」と「大学以外で開催される合同説明会・セミナーに参加した_平均回数」データより弊社にて算出した総合同会社説明会参加回数推計値

 合同会社説明会を利用する学生の行動も変化しています。3月は前年比ではほぼ同数でしたが、4月以降は大幅に減少しています。データを詳しく見ると参加している学生の割合が減少しており、合同説明会へ複数回参加している学生層と合同説明会を利用していない学生の2極化の傾向が見られます。

学内セミナー参加回数は前年比17%減

4月以降の減少幅が特に大きい

学内セミナー参加総回数の3月~6月の推移 3カ年推計値

学内セミナー参加率・参加社回数の推移

リクルートワークス研究所発行の求人倍率データで記載している「民間企業就職規希望者数」をベースに、就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019・2018の「就職活動率」と「大学で開催される合同説明会・セミナーに参加した_平均回数」データより弊社にて算出した総学内セミナー参加回数推計値

 学内セミナーの参加状況は3月~6月の合計は、前年比17%の減少となっており、前述の合同説明会とほぼ同様の傾向と言えます。但し、3月だけは前年比で+2%となっており、学内セミナーが一定の役割を果たしていると言えます。

個別企業の会社説明会参加社数は前年比25%減少

個別企業の会社説明会参加社数は前年比25%減少

個別企業の会社説明会参加総回数の3月~6月の推移 3カ年推計値

個別会社説明会参加率・参加社数の推移

リクルートワークス研究所発行の求人倍率データで記載している「民間企業就職規希望者数」をベースに、就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019・2018の「就職活動率」と「個別企業の説明会・セミナーのうち、対面で開催されるものに参加した_平均社数」データより弊社にて算出した総個別企業の会社説明会参加社数推計値

 個別企業の会社説明会への参加回数は3月~6月の合計で前年比25%の大幅な減少になっています。月別で見ると、4月が▲30%、5月が▲49%となり、4月以降会社説明会への参加が一気に減少したことが伺えます。

個別企業のWEB会社説明会参加社数は前年比6%増加

唯一参加者が増加した説明会

WEB会社説明会参加総回数の3月~6月の推移 3カ年推計値

WEB説明会参加率・参加社数の推移

リクルートワークス研究所発行の求人倍率データで記載している「民間企業就職規希望者数」をベースに、就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019・2018の「就職活動率」と「個別企業の説明会・セミナーのうち、web上で開催されるものに参加した_平均社数」データより弊社にて算出した総個別企業のWEB説明会参加社数推計値

 WEB説明会への参加回数は3月~6月の合計で前年比プラス6%となっており今回のデータの中では、唯一増加している説明会です。月別で見ると3月が前年比+17%で、過去2年の比較でも高い伸びとなっています。また、6月月間も前年比で+43%と大幅に増加しており、大企業の合否結果が出た後、再度企業研究を行うにあたってWEB説明会を利用していることが考えられます。

ESなどの書類を提出した社数は前年比25%減少

応募企業も絞り込みの傾向へ

応募書類提出総社数の3月~6月の推移 3カ年推計値

ESなど応募書類提出の推移

リクルートワークス研究所発行の求人倍率データで記載している「民間企業就職規希望者数」をベースに、就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019・2018の「就職活動率」と「エントリーシートなどの書類を提出した_平均社数」データより弊社にて算出した総応募書類提出社数推計値

 応募社数についても3月~6月の合計を前年と比較すると25%減少しており、応募段階で企業を絞り込んだことが伺えます。書類提出のピークは4月になりますが、3月月間が前年比で1%増加、4月月間は26%下がっており、書類提出のピークも3月に前倒しの傾向になっています。

面接など対面選考受験社数は前年比15%減少

面接選考のピークは5月から4月へ前倒し

面接選考受験総社数の3月~6月の推移 3カ年推計値

リクルートワークス研究所発行の求人倍率データで記載している「民間企業就職規希望者数」をベースに、就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019・2018の「就職活動率」と「面接など対面での選考を受けた_平均社数」データより弊社にて算出した総面接選考受験社数推計値

 面接などの対面選考受験社数は3月~6月の4カ月間合計で前年比15%の減少に留まった。月別で見ると、面接選考のピークは4月になっており、選考時期が早期化していると言えます。

変化の要因はマイクロモーメント

 Googleが、2015年7月に提唱したマイクロモーメントは、人が何かを知りたい、見つけたい、観たい、買いたいと思ったときに、反射的にスマートフォンやタブレットに向かうその瞬間のことをいいます。私たちの生活には、何かを「知りたい」「買いたい」「したい」という感情や欲求が湧き上がる「瞬間」(モーメント)が数多く存在します。

 これまでは、その「瞬間」は実際の行動に移すことなく立ち消えしてしまうことが多かったのですが、手元にあるスマホやタブレッドを使って即座にアクションを起こすことができるのです。家のPCの前に座って検索を開始する必要もなく、スマホを使って通勤時間などのすき間時間で商品を比較したり購入したりする行動が日常化しています。就職活動においてもこうした行動変化により、活動の流れが激変してきています。

 就職活動の場合、かつては、企業を発見すると最初に行うのは「エントリー」という行動でした。これは、エントリーを行う事で新たな情報を得ることができたからです。

 しかし、マイクロモーメントにおいては、エントリーの前に行う行動があります。それは「WEB検索」です。検索で対象となる企業の情報を収集・確認し、その情報を元に次の行動が決定されるように変わってきました。情報を確認した結果、興味や関心が高まれば、エントリーを行いますが、そうでなけらば、その瞬間興味の対象からはずれることになります。

 これからは、WEB上にどのような情報を発信・公開していくかが重要になってきています。

「会社説明会」はあまり参考にされていない

参考にしたメディア等(複数回答)上位6項目 3月~6月

就職活動で利用するメディアの変化

就職みらい研究所発行の就職プロセス調査2019の「参考にしたメディア等」

 このグラフは、19卒学生に毎月参考にしたメディアは何かを聞いたデータになります。注目すべき項目は、「個別企業・各種団体等のホームページ」と「個別企業・各種団体等の説明会・セミナー」になります。

 多くの人事採用担当者は、「個別企業・各種団体等の説明会・セミナー」開催に向けて準備と多くの労力を費やしていると思います。しかし、学生から見ると参考にしている割合は意外と低い数字になっています。説明会がピークである3月でも45.8%と半数に届かず、5月以降は数字が更に下がります。一方でホームページは、3月78.9%となっており、5月は82.2%まで上昇します。

 このように学生が就職活動で参考にしているメディアは、ホームページなどWEB系メディアが中心になっています。上記のグラフでは、3月~6月のデータのみになりますが、実際はインターンシップの時期から年間を通じてWEB系情報を参考に企業研究・比較検討が行われています。