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新卒“採用戦略”を企画する手順と方法

新卒採用計画を策定する中で、ぜひ意識していただきたいのが“採用戦略”という視点になります。でも、この“採用戦略”という言葉は分かっているようで、改めて考えると分かりにくい言葉でもあります。そこで今回は、“採用戦略”という言葉の意味とその活用方法についてお伝えします。

新卒採用戦略とは?

採用戦略を考える時に、図1のようなフレームで整理すると分かりやすくなります。「自社」を中心に、「求める人物像」である学生と「採用競合」を置いて考えます。採用競合がなければ、内定辞退はありませんので採用はスムーズなわけですが、事業と同様に採用においても必ず競合は存在します。厄介なことに採用競合は、事業上の競合とは違い、異業種も含まれます。内定辞退が発生した場合、相手先の企業が「採用競合」となりますので、学生からしっかりと採用競合をヒアリングすることが重要になります。

<図1 採用戦略フレーム>

その上で、「求める人物像」が「採用競合」ではなく「自社」に入社を決断する場合、どのような入社動機が最も強力な動機になるかを考えることがポイントになります。

採用戦略を明確にするということは、図1にある「採用競争優位」を明確にすることであり、

「OOOだからこの会社に決めました!」といった

入社動機の「OOO」を言語化することになります。

「採用競争優位」を整理するにあたっては、3つのSTEPで考えると整理しやすくなります。

STEP1 「求める人物像」の立場で考える

STEP1では、「求める人物像」の立場で、「求める企業像」を考えることが重要になります。そのためには、「求める人物像」をより詳細にイメージすることになりますので、図2のように、「詳細なスペック」と「詳細なタイプ」を言語化する必要があります。その上で、学生の視点で考えると「どのような企業に興味があるか?」を具体化していきます。

<図2 求める人物像をイメージする>

戦略フレーム2

※「求める人物像の設計」については、こちらのページをご参照ください
「新卒採用成功の要「求める人物像」の言語化-16の質問に答える」

STEP2 “共感の接点”をイメージする

「自社」と”求める人物像”が描く「求める企業像」を並べてみてください。図3のように、お互いの間で“共感の接点”となる要素にはどのような事実があるでしょうか?こうした考え方から出てきた要素が、本来伝えるべき“コミュニケーションコンテンツ”となります。

採用活動の中で多くの企業が間違っているのが、この“コミュニケーションコンテンツ”の選択でもあります。

例えば、創造力や自立意識の高い学生を求めている企業なのに、自社の規模の大きさや安定性をコンテンツとして強調しているケースなどがその典型です。

<図3 共感の接点>

STEP3 入社を決断するまでのステップを考える

図4のように学生はいきなり入社を決断するわけではありません。様々な情報を見ながら、共感の接点を積み重ねる中で、最終的に“入社を決断する”ことになります。そのためには、どのようなステップで共感の接点を形成していくかが重要になります。最初の発見から入社を決断するまでのステップを描くことで、最適な”コミュニケーションコンテンツ”が決まってきます。

<図4 入社動機を設計>

「採用競争優位」を実現するための「コミュニケーションコンテンツ」

学生へ伝えるべき「コミュニケーションコンテンツ」の優先順位は、「採用競争優位」を実現できるかどうかを基準にすることで明確になります。

ぜひこうした”採用戦略”という考え方をベースに、伝えるべきコンテンツを見直してみてはいかがでしょうか。