なぜ新卒採用にFacebookを利用するのか?

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9月28日発行の記事で、「リクナビ情報が『Facebook』に転載されることの意味を考える」と題してお届けしましたが、予想以上に多くの方から反応をいただきました。その後、何名かの人事採用担当者と実際にお会いして話しましたが、やはり利用に関してはまだ悩みが尽きないようです。その理由は、ソーシャルメディアへの不安や機能に対する理解不足が大きな要因のようです。

そこで今回は、現在リクナビやマイナビを利用して採用活動を行っている企業がどの程度ソーシャルメディアを活用し、その狙いは何かを整理してみました。

就職サイトで「Facebook」や「Twitter」というキーワードで検索してみる

現在公開されている就職サイトは、2012年3月卒と2013年3月卒のサイトになります。それぞれの「検索ページ」にあるフリーワード検索を利用して、「Facebook」と「Twitter」というキーワードがどの程度ヒットするかを試してみました。その結果は下記の状況です。



検索キーワード「Facebook」

リクナビ2012:95社
マイナビ2012:81件

リクナビ2013(インターンシップ&キャリア)の業界企業研究:50社
マイナビ2013:50件

検索キーワード「Twitter」

リクナビ2012:116社
マイナビ2012:273件

リクナビ2013(インターンシップ&キャリア)の業界企業研究:78社
マイナビ2013:64件

※2011年10月5日16時10分現在の数字になります。
マイナビの場合、編集記事を含めた検索結果を表示しているため件数表示になっています。
リクナビの場合、企業の社数を結果として表示しているため社数表示になっています。

上記企業の中には、「Facebook」や「Twitter」に関わる業務を行っている企業も含まれるため、すべての会社が自社の「Facebookページ」や「Twitterページ」の紹介を行っているわけではありません。各社のページを見ていくと、7割以上の企業が自社の掲載ページ内に「Facebookページ」や「Twitterページ」のURLを記載し、訪問した学生へ紹介を行っていることが分かります。この数字を多いと捉えるか、少ないと捉えるかの判断は難しいところですが、ここで確実に言えることは、既に利用企業が存在し、就職サイト内でも広報が開始されているということです。また、まだ表に掲載してはいないが、こうした企業ページを用意している企業は上記の数を大きく上回ると考えられ、更には、リクナビからの転載がはじまる12月以降は、急速に増加していくことが予測できます。

既に利用を開始している企業側の狙いは、現状では3つに整理できます

1.就職サイトで自社を発見してくれた学生に、更に多くの情報を提供し、自社をもっと知ってほしい

2012年3月卒採用を継続している企業、または2013年3月卒採用を視野に入れて活用している企業の多くは、こうした狙いを持っていると考えられます。

これまでの就職サイトや自社ホームページの掲載情報は、一度掲載が始まると残念ながら情報更新がしにくいのが特徴です。なぜならば、情報の追加や修正にはコストと時間を要するからです。よって、企業によっては、毎年最初に準備したコンテンツをそのまま1年間継続して掲載することが多いのではないでしょうか。

一方で、ソーシャルメディアを活用すればこのような問題はありません。最新の情報を高頻度で自由に発信することができるからです。通常、就活学生は、特定の企業に興味を持つと、自分のイメージと合っているかどうかを何度も確認するのが一般的な行動になります。よって、社風や社内の様子、社員の人柄など、学生が企業選択の際に重要視する情報を多く提供し、自社に興味を持ってもらうために、ソーシャルメディアを活用している企業は多いのです。

2.就職サイトでは残念ながら発見されない場合でも、ソーシャルメディアを入口として発見してほしい(これまでとは異なるターゲット学生に自社を知ってほしい)

最も大きな狙いはこのテーマだと思います。これまでは、就活学生がインターネットを利用して「社名を知らない企業」を発見するには、必ず検索という行為を行い、検索結果一覧から選択することがインターネットのルールとなっていました。

★就活学生が、インターネットを使って知らない企業を発見するまでの具体的なフロー

A.就職サイト内で個別企業ページへ到達するフロー

【1】  就職サイトの企業検索画面で検索 ⇒ 【2】  検索結果一覧画面 ⇒ 【3】  一覧画面から企業を選択(クリック) ⇒ 【4】  個別企業画面に到着

B.企業のホームページを発見するフロー

【1】  検索ポータルサイトで検索 ⇒ 【2】  多くの検索結果一覧から絞り込み検索 ⇒ 【3】  検索結果一覧から企業を選択(クリック) ⇒ 【4】  企業ホームページに到着

※希望するページに到着するには複数回の検索が必要
※貴社のページに到着する確率は、就職サイトと比較すると極めて低い
※効率を上げるためにはSEO対策や広告出稿が必要

上記A.B.の場合は、必ず「検索」から行動が始まり、そして検索結果一覧が表示されます。ここから自社の情報画面まで到達するまでは、学生側の工夫と忍耐が必要になってきます。企業側は、こうした学生側の工夫に応えられるように更なる創意工夫が求められるのです。

C.Facebookで企業を発見するフロー

【1】  友人が「いいね!」といっている企業を見る ⇒ 【2】  個別企業に出会う

D.Twitterで企業を発見するフロー

【1】  友人が「フォロー」している企業を見る ⇒ 【2】  個別企業に出会う

友人がどのような企業に興味を持っているかを知るためには、これまでは本人同士が互いに情報交換を行うしか確認する方法がありませんでした。しかし上記C.D.のように、FacebookやTwittre では友人同士の情報(直接の友人と友人の友人までが共有範囲)を互いに共有することができ、瞬時に情報交換することができるため、これまでとは異なる新たな出会いが瞬時に生まれるのです。これまでの「検索」といった行為はあまり必要とせず、友人がどのような情報を持っているのかを見ることで、新たな出会いが生まれるのです。

※くわしくはこちらのページも参照ください「Facebook新卒採用ページ」のファンを増やすためには

※「Facebook企業ページ」や「Twitterページ」は、SEOに対しても効果が高く、googleやyahooといった検索エンジンに対しても、通常の自社WEBサイトと比較して高い効果を発揮します。

3.就職サイトにこれまであった機能「ブックマーク」の代替機能として「いいね!」「フォローする」を使いたい

既にご存知の通り、就職サイトのスタートが昨年よりも2カ月遅い12月に変更になりました。また、これまでは各就職サイト内に「ブックマーク」機能が付いていたため、学生はその機能を活用することで興味のある企業を事前にチェックできたのですが、今年からその機能が廃止されています。よって、就職サイトオープン前に学生と繋がりを持つことができる新しい機能として、ソーシャルメディアの「いいね!」や「フォローする」というツールが俄然注目を浴びているのです。

ここで注意すべきは、「いいね!」や「フォロー」は、採用活動の「エントリー」や「応募」とは全く異なるということです。最も近い概念が「ブックマーク」と捉えていただければと思います。このことを誤解するとトラブルの原因にもなりますし、そもそもFacebookの利用規約違反にあたりページそのものが削除される可能性もありますのでご注意ください。

今回はリクナビやマイナビ上で、ソーシャルメディアがどの程度活用さてれいるのかの現状と、その活用理由をまとめてみました。具体的な活用方法に関しましては、今回記載した内容はほんの一部になります。

ソーシャルメディアを使った採用活動ははまだ始まったばかりです。今後も随時様々な活用方法をお伝えしていきたいと思いますのでぜひご期待ください。

【TOPICS】

最後にFacebookを使った事例をご紹介します。

新卒採用とは直接関係ありませんが、非常に興味深いケースですのでぜひご覧ください。

ご紹介するのは佐賀県武雄市の「市役所の公式ページ」です。市民向けの情報発信や住民サービスに関する情報をすべてFacebookページで行っているのです。



ちなみにこれまで利用していたと思われる市役所のページは「http://www.city.takeo.lg.jp/」はFacebookへジャンプする設定になっていました。

どちらかというと、保守的で環境変化に対しての対応が遅いと言われる市役所のホームページにおいても既にこうした変化が始まっているのです。

今後武雄市がどのように変化をしていくのかを私も注目したいと思いますが、少なくとも今回のことで、「武雄市」という市があることを多くの方々が知り、注目されること自体、既に大きな成果なのだと思います。